ホルモン補充療法 気になるQ&A

LOH症候群Q&A【男性編】

Q.どこで治療を受けられますか?

A.LOH症候群だと正しく診断を受けるためにも、まずは専門医にみてもらうことが肝心です。男性ホルモン補充療法は、泌尿器科や男性更年期専門外来などで行っています。しかし、泌尿器科では対応していないケースもあるので、事前に電話などで問い合わせを。専門医のもとで治療を行うのが原則です。

 

Q.補充療法が受けられない人は?

A.血液検査でテストステロン量が低下していることがわかれば、誰でも受けることができます。ただし、前立腺がんを治療中の人や血液の病気である多血症の人は、男性ホルモン補充療法はできません。適切な投薬量であれば問題ありませんが、副作用が起こることも考えられるので、必ず専門医の判断に従ってください。

 

Q.どのくらいで効果が出ますか?

A.男性ホルモン補充療法の注射剤の効果が続くのは、約10日くらいです。そのため治療を開始した場合、2週間から3週間に一度の通院が必要です。1回目の注射で症状が改善する方もいます。一方、治療の効果が大きく出ない人もいます。すべての人に等しく効果が出るとはいえません。

 

Q.保険は適用されますか?

A.現段階では、保険が適用されるのは血中へ直接ホルモンを補充する注射剤だけです。そのほかの方法としては、経口薬、塗り薬、貼り薬などがありますが、これらを使う場合は、日本では自由診療になり自費となります。ちなみに、世界的に広く使われているのは塗り薬です。

LOH症候群Q&A【女性編】

Q.乳がんや子宮体がんのリスクは?

A.エストロゲンのみの投与では、子宮内膜の細胞分裂が活発になりすぎ、がん細胞発生のリスクが。現在は、細胞分裂を抑えるブロゲステロンを一緒に投与しているため、子宮体がんのリスクが増えることはありません。乳がんについては、更年期のつらい症状を抑えるために短期間だけ使用する場合、リスクは増えません。

 

Q.自然に反するようで抵抗が……

A.減ってしまった女性ホルモンは自力で増やすことはできません。ホルモンを補充するといっても大量に投与して、月経が順調にあったときの量に戻すわけではありません。急激に減少する女性ホルモン量の下降線を、ややゆるやかにする程度の量で、十分に更年期の症状を緩和することができます。

 

Q.いつまで続ければいいのですか?
A.一般的には2~3年。補充療法を始めた当初は、不規則な出血、乳房や腹部のハリ、むくみなどの症状が出る場合も。自分に合わないと思えば、いつでもやめられますし、再開することも可能です。保険を使えば、治療費は1か月1000円くらいです。

更年期は減ったホルモンをゆるやかに増やす根本治療で改善へ!

LOH症候群の治療は、基本的には筋肉にテストステロンを注射する

女性の更年期障害も男性のLOH症候群も、ともにホルモンが減ってしまうことで起きるのがそもそもの原因です。

そのため、症状を改善する根本的な治療はホルモン補充療法になります。

症状がつらい場合はまず医師に相談を。

女性の場合、症状がおさまるのを待つ「ガマン」、乳がんや子宮がんになるのではないかという「思い込み」、人工的なものを取り入れる「抵抗感」を抱く人もいます。

しかし、ホルモン補充療法はあくまでもエストロゲンの減少をゆるやかにするためのもの。

ホルモン補充療法を受けるときは、乳房と子宮のがん検診も行うことが決まっており、この検診でがんが見つかるケースも少なくありません。

一方、すでに乳がん、子宮体がん、重篤な肝疾患、脳卒中、心筋こうそくにかかったことがある人は控えたほうが安全です。

LOH症候群の治療は、基本的には筋肉にテストステロンを注射するというもの。

治療を受けた6割の人の症状が改善され、早い人ではー回の注射で効果か見られたという報告もあります。

男性の40代以降は油断禁物!男性更年期現象!!

男性ホルモンの減少が、がんリスクや死亡率を高める

気力が出ない、疲れやすくなった、筋力の衰えを感じる……。

男性も女性の更年期障害に似た症状に襲われることがあります。

病院に行っても「うつ」と間違って診断され、なかなか症状が回復しないという男性は少なくありません。

近年、その諸症状の原因が解明され、LOH症候群と呼ばれています。

患者数は推定600万人はいるとされます。

そのまま放置すれば、がんの死亡率は3‐5倍、血管障害2‐5倍、背骨の骨折半が2倍になるなど、命にもかかわることがわかってきました。

LOH症候群は、男性ホルモンのテストステロンが低下することで起こります。

男性ホルモンは30歳を過ぎたころから徐々に減少。また、年齢とは別に、慢性的な強いストレスもテストステロンを低下させる大きな要因となります。

男性ホルモンは性機能や筋肉維持をつかさどっているだけではありません。

ストレス耐性の維持、脂肪蓄積の抑制、管の形成にかかわるなど、心身の健康維持のために重要な役目も担っているのです。

ストレスが男性ホルモンを低下させ「うつの悪循環」に

テストステロンは精巣だけでなく、脳内でも合成されることがわかっています。

劣性ホルモンにはストレス耐性を高める働きかあるため、脳内のテストステロンが低下すると、ストレスに対抗する力が弱まります。

そのため、ささいなことでストレスを感じやすくなってしまいます。

結果、ちょっとしたことで、「ストレスを感じる」→「男性ホルモンが減る」→「ストレス耐性が弱くなる」といった悪循環に陥ってしまうようになります。

この状態が長期間続けば、LOH症候群がどんどん進み、うつの重症化を引き起こしてしまう危険があります。

そのため、うつに移行する前にLOH症候群の兆候に気づくことがとても大切なのです。

テストステロンの減少が男性の元気を奪う!

テストステロンが減少することで引き起こされる症状は、さまざま。

筋肉維持をつかさどる働きが低下するため、筋肉屋が落ちて体力の低下を感じたり、やる気がなくなったりする症状が出る場合もある。。

テストステロンが減少すると、体に不調が出るだけにとどまらず、脳内のテストステロンの合成も滅少して、ストレス耐性が弱くなり、うつ状態を増長させる悪循環に陥ってしまうことも。

40代からの女性に起こる!体調の変化

エストロゲンが減ることで体にさまざまな不調が起こる

女性は更年期(45~55歳頃)に入ると、頭痛、ほてり、冷え、めまいなど、さまざまなつらい症状に襲われることが増えます。

これがいわゆる更年期障害といわれるものです。症状の程度には個人差がありますが、日常生活に大きな支障をきたす人もいます。

その原因とされるのが、女性ホルモン・エストロゲンの減少します。

女性ホルモンはエストロゲンとプロゲステロンに代表されますが、更年期の症状と関係するのはエストロゲンです。

エストロゲンは女性らしい体つきや妊娠にかかわるホルモンで、卵巣から分泌されます。

分泌量は20代をピークに徐々に減少し始め、40歳を過ぎると急激に減少します。

近年の研究で、エストロゲンには、悪玉コレステロールの上昇を抑えたり、骨密度を維持したり、脳の血流を高めたりするなど、健康にかかわる重要な役目を担っていることもわかってきました。

そのため、エストロゲンの減少は、不調のほか、生活習慣病を招きやすくなるなど、女性の体に大きな変化をもたらすことになるのです。

謎の不調はエストロゲンの減少が原因だった!

女性ホルモンが激減する更年期の不快症状は多岐にわたる。「ほてり」と「冷え」、「疲労感」と「不眠」、「イライラ」と「ぼ-っとする」など、一見相対するように見える症状が出てくるのも特徴。

こんなとき体のなかでは・・・・

卵巣からのエストロゲンの分泌に変化が起こると、視床下部が大混乱。自律神経に間違った指令を出してしまい、血管を拡張させてほてりを起こしたり、収縮して冷えを起こす。

脳の視床下部が混乱して自律神経にまで影響が…

脳の視床下部が自律神経に

エストロゲンの分泌が減少してしまうのは、加齢により卵巣が萎縮して、その働きが低下するためです。これは加齢による変化で、止めることはできません。

卵巣からきちんとエストロゲンが分泌されているかを監視しているのが、脳の視床下部という部分。自律神経の働きを調整する司令塔でもあります。卵巣の機能が低下して、エストロゲンが分泌されなくなると、視床下部か混乱状態になります。

その結果、視床下部から自律神経に誤った指令が行ってしまいます。自律神経は、交感神経と副交感神経からなり、そのバランスが崩れることで、ほてりなどの症状が出てしまうのです。